■ 秋葉三尺坊大権現
広く秋葉様と呼ばれる秋葉三尺坊大権現は、三尺坊という名の信州出身の修験僧が不動三昧の修行の末、三郎天狗の化身となり遠州秋葉山に舞い降りたのが起源と言われております。
その没後、三尺坊を御前立ちとして祀ったのが総本山となる『秋葉山秋葉寺』であり、その開基は養老二年(西暦七一八年)行基菩薩によるとされ、三尺坊出現の後、五二代嵯峨天皇に勅を賜り秋葉寺として創建、百十八代後桃園天皇には勅願所のご宣下と由緒正しく、人々の崇敬の念篤いお寺です。
江戸徳川の時代には幕府による厚い庇護の下に、「火防(ひぶせ)の神」として日本全国で爆発的な信仰を集めるようになり。参詣者による賑わいはお伊勢参りにも匹敵するものであったと言われ、各地から秋葉大権現に通じる道は秋葉路や秋葉街道と呼ばれています。また、過去に三度の山火事にものがれ、そのご利益は言うまでもありません。
■ 窯の街「瀬戸」と慶昌院
当地瀬戸市は火の街、窯の街として栄え、古くから火防秋葉信仰の念が篤く、明治十年、総本山秋葉寺より当山慶昌院秋葉本殿を大権現霊場として三尺坊大権現の分身を勧請奉祀し、現在に至るまで、広く皆様の守護鎮守様として信仰されてきました。
「火」は私共の日常生活に欠かせません。日頃からお世話になる「火」の有難さに感謝し、また「火」の怖さを忘れぬよう、秋葉三尺坊大権現のご宝前にて火坊のご祈祷をお勧めします。
また「火」を巧みに操ったという三尺坊の逸話より「火」という大切な力を介して、商売繁盛・家内安全・災障消除を祈願いたします。是非お誘いあわせてご参詣下さい。